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 なぜネットワークライセンスか

数多くのデザイナー、アーチストを抱えるグループでは、これまで3ds Maxを利用するすべてのユーザに対しライセンスを購入する必要があり、その結果、コストが増大する一方で、ライセンスの管理が不透明かつ煩雑になっていました。また、デザイナーは作業時間全体の何割かは3ds Max以外のツールに向かっていると言われ、購入したライセンスがコスト面で必ずしも効率的に利用されているとはいえない状況がありました。ディスクリートでは、3ds Maxネットワーク製品が提供するフローティング ライセンス環境により、全てのユーザに対しライセンスを購入することなく、最適のコストで1人1台の3ds Maxの利用環境をシンプルかつ柔軟に構築することができます。

 ネットワークライセンスの概要とそのメリット
■ネットワーク ライセンスの概要
シングル ユーザ ライセンス
コンピュータに個別に割り当てられるライセンスを「シングル ユーザ ライセンス」と呼びます。シングル ユーザ ライセンスでは、3ds Maxのインストールおよび実行をローカルのコンピュータから行うことができます。ネットワークにログインして他のユーザとファイルやライブラリを共有することはできますが、プログラム ファイルを共有することはできません。

フローティング ライセンス
サーバで動作しているライセンス マネージャ プログラムから発行されるライセンスを「フローティング ライセンス」と呼びます。ネットワーク環境では、ライセンス マネージャ プログラムのインストールをサーバ上で行い、クライアントのコンピュータにライセンスを発行することができます。ネットワークにログインしたユーザがファイルやライブラリを共有できるほか、インストールのオプションによっては、サーバ上にある3ds Maxのプログラムファイルを共有することもできます。

■ネットワーク ライセンスのメリット
コストダウン
3ds Maxネットワーク バージョンが提供するフローティング ライセンス環境により、3ds Maxを利用するすべてのユーザに対してライセンスを購入する必要はなくなり、最適のコストで1人1台の3ds Max利用環境をシンプルかつ柔軟に提供することが可能になりました。

フレキシビリティ
ネットワークライセンスは3ds Maxを実行するコンピュータやユーザを固定しません。そのため、1人の設計者が作業に応じて異なるコンピュータから3ds Max を利用したり、常時3DCGツールを必要としない管理者がプロジェクトの承認を行うために3ds Maxを一時的に利用するなど、目的に応じた柔軟な設計環境を提供します。

コネクティビティ
従来の大多数のユーザは、スタンドアロンのPC環境あるいはLANで接続されている小規模グループ環境でソフトウェアが活用されていました。現在のネットワーク環境は、飛躍的に進歩し、多くのユーザがネットワーク環境でオートデスク製品を使用するようになっています。オートデスクでは、3ds Maxネットワーク バージョンが提供するフローティング ライセンス環境により、日本国内全域のネットワーク上のどこからでもアクセスして3ds Maxを使用することが可能になりました。これにより国内全域のデザイナーやパートナーとより柔軟なネットワーク環境を提供し、生産性とコネクティビティを向上させることができます。

セキュリティ
シングル ユーザ ライセンスでは、ライセンスの数が増え、利用部門が拡大するのに比例して、ライセンスの管理が煩雑かつ不透明になる傾向がありました。ネットワーク ライセンスでは、ライセンス マネージャ プログラムがサーバ上で集中的にライセンスを管理しますので、IT管理者やソフトウェア管理者は常に正確なライセンスの管理ができます。また、クライアント コンピュータへのインストールはサーバ上のセットアップ プログラムから実行しますので、CD-ROMが持ち出され、不正にコピーされる心配もありません。

インストレーション
ネットワーク インストレーション ウィザードが3ds Max のネットワーク環境の構築を強力にサポートします。これにより、管理者はシンプルかつ標準的なネットワーク インストレーションを行うことができます。クライアント コンピュータは、サーバ上に展開されたクライアント セットアップ プログラムを起動するだけで、3ds Max ネットワーク バージョンをインストールすることができます。また、サイレント モード オプションをオンにしておくことで、クライアントコンピュータへのインストール作業を最小限することも可能です。

 ネットワーク計画の概念
3ds Max をネットワーク環境にインストールするには、事前に綿密な計画を立てておく必要があります。導入する3ds Max インストレーションタイプは、お使いのネットワーク インフラ ストラクチャおよびクライアントの要件によって異なります。使用するネットワーク環境モデルは、3ds Maxネットワーク インストレーションに必要なコンポーネントがインストールされている場所によって決まります。
3ds Max のネットワーク バージョンは、次のネットワークサーバ モデルをサポートしています。

シングルサーバ モデル

シングルサーバ モデルでは、ライセンス管理は1台のサーバで行われます。1つのライセンス ファイルにより、サーバ上の使用可能なライセンス合計数が示されます。1台のサーバですべてのライセンス管理が行われるため、この設定ではメンテナンスが最小限ですみます。

図1  ライセンス数の使用可能範囲で使用

図2 ライセンス数の使用可能範囲を超えた使用

分散サーバ モデル
分散サーバを使用すると、あるサーバに障害が発生した場合、そのサーバのライセンスを使用することはできなくなりますが、残りのサーバにあるライセンスに余りがあれば、それを使用することができます。クライアント マシンの環境変数を設定し、分散サーバ プールの他のサーバからライセンスを自動的に取得するよう設定が必要です。


図3 2つのシングル サーバ モデルで使用


図4  あるサーバに障害が発生した場合、
 別のサーバのライセンスを使用

冗長(リダンダント)サーバモデル
冗長サーバでは、3台のサーバを使用して1つのライセンス ファイルを認証することができます。1台のサーバがマスターとして機能し、それに障害が発生した場合に他の2台がライセンスの発行を行います。この環境設定を使用すると、少なくとも2台のサーバが機能している限り、システムはライセンスの管理および発行を継続します。

図5 1台のサーバーがマスターとして
機能しライセンスを管理



図6  マスターとして機能していたサーバーに障害が
発生すると、次のサーバーがライセンスの管理を接続


 ネットオワーク製品のパッケージ構成
新規製品ネットワーク(ネットワーク サーバおよびネットワーク クライアント)
アップグレード製品ネットワーク(ネットワーク サーバおよびネットワーク クライアント)


 対応製品
3ds Max (通常版・教育版)

 ネットオワークライセンス テクノロジー(メカニズム)
クライアント コンピュータから3ds Max ネットワーク バージョンを起動すると、使用されているネットワーク プロトコルを介して、実行許可を要求するメッセージをライセンス マネージャ プログラムに送ります。ライセンス マネージャ プログラムは、ライセンスの使用可能数を超えていなければ、3ds Max の実行を許可します。あるユーザが3ds Max を終了すると、ライセンス マネージャ プログラムは他のユーザのためにライセンスを解放します。発行されたライセンスはコンピュータにではなくユーザに割り当てられます。1つのクライアント コンピュータで、複数のセッションが実行されていても、使用されるライセンスは1つだけです。

Autodesk License Manager(オートデスク ライセンス管理:AdLM)
今回、ディスクリート(オートデスク株式会社)では、3ds Max およびcharacter studio 3.4のライセンス マネージャ プログラム「Autodesk License Manager(オートデスクライセンス管理:AdLM)」として、新しくGLOBEtrotter Software社のライセンス管理ツール「FLEXlm」を採用し信頼性の向上とさまざまなツールを提供します。これにより、ソフトウェア資産の有効活用を支援し、投資利益率を最大限に高めることができます。
この3ds Max ネットワーク バージョンには、Autodesk License Managerの他に、ライセンスサーバ管理ユーティリティが含まれています。

ライセンス サーバ管理 ユーティリティ
Lmtools.exeとLmutil.exe
FLEXlmが提供するライセンス サーバ管理 ユーティリティは、Lmtools.exeおよびLmutil.exeの2つです(英語版が提供されます)。これらのツールは、Windowsのグラフィカル インターフェースを使用してライセンス サーバを管理する「Lmtools.exe」と、コマンド ライン インターフェースを使用してライセンス サーバを管理する「Lmutil.exe」があります。
Lmtools.exeおよびLmutil.exeを使用して、以下のサーバ管理作業を行うことができます

ホスト名、ホストID等システムの設定確認
プログラム バージョンの確認
サーバの起動、停止およびライセンス ファイルの再読み込み
サーバの状態の表示

また、FLEXlmは、デバック ログ ファイルやオプション ファイルを定義することにより、より柔軟なライセンス管理を提供します。

デバック ログ ファイル
デバッグ ログ ファイルを使用すると、ライセンス管理者は、以下のことができます。
設定の問題の診断
デーモン ソフトウェア エラーの診断

オプション ファイル
オプション ファイルを使用すると、ライセンス管理者は、FLEXlmのさまざまな操作パラメータをコントロールできます。 ユーザは、ユーザ名、ホスト名、IP アドレスまたは PROJECT(LM_PROJECT 環境変数で設定)によって識別できます。
オプション ファイルを使用することにより次のことができます。

フィーチャーの使用の許可
フィーチャーの使用の拒否
ライセンスの予約
デバッグ ログ ファイルに記録される情報量のコントロール
レポート ログ ファイルの有効化

 動作環境
サーバ(Autodesk License Manager「FLEXlm」)
OS: Windows 2000、XP(10ライセンス以上の場合は、2000, 2003 Server Editionを推奨)
ネットワーク インターフェース カード: 既存のイーサネットワークインフラストラクチャに準拠
通信プロトコル: TCP/IP(TCP(規定値)およびUDPをサポート)
クライアント(製品)
3ds Maxの動作環境に準じます。詳細につきましては、ホームページ(http://www.discreet.jp)を参照ください。


 レポートツール(SAMreport-Lite)

オートデスクは、レポート ツールとして、GLOBEtrotter Software社のレポート作成用の製品であるSAMreport-Liteを提供します。SAMreport-Lite は、GLOBEtrotter Software社のSAMreportが持つ機能の幾つかを提供するもので、ネットワーク ライセンスの使用を追跡できます。SAMreport-Liteを使用すると、FLEXlmを使用するすべてのオートデスク製品(3ds Max)に関するクライアントの利用状況を監視し、ネットワーク ライセンス管理することができます。
SAMreport-Liteでは、以下のレポート ツールを提供します。

使用サマリ レポート
使用サマリ レポート( Usage Summary Report )は、HTML、テキストまたはレポート交換形式(Report Interchange Format)など、さまざまな出力形式で利用状況レポートを生成します。使用サマリ レポートは、ライセンス サーバによって提供された各機能の使用量統計を1行のデータに要約したものです。

以下に、作成される HTMLの例を示します。
【HTMLファイルの一例】


SAMreport( 別売 )
GLOBEtrroter Software社より提供されるSAMreportは、SAMreport-Liteの機能を含むより高度なレポート機能を備えたレポート ツールで、オートデスク製品のみならず、FLEXlmライセンス管理を使用しているアプリケーション全てのクライアント利用状況を監視し、ネットワーク ライセンス管理することができます。
SAMreportには、SAMreport-Liteのレポート機能以外に以下の5つのレポート機能があります。

使用量推移(Usage Over Time Report )
ライセンスの使用状況を折れ線グラフで表示します。
最大値(High Water Mark Report )
それぞれの時間間隔で使用された最大ライセンス数を折れ線グラフで表示します。
サマリ棒グラフ(Summary Barchart Report )
使用ライセンス数毎の時間を棒グラフで表示します。
使用効率(Usage Efficiency)
使用されたライセンス数毎の時間を機能毎に棒グラフを表示します。
未加工レポート(Raw Text Report )
ライセンスの取得/開放/取得拒否等を実行された単位で一行ずつ文字を表示します。

SAMreportは、マクロヴィジョン ジャパン アン アジア株式会社より購入することができます。
詳細につきましては、http://www.globetrotter.com/japan/autodesk.htmをご参照ください。