はじめに

●3ds max 5のGI(グローバルイルミネーション)

GIという言葉は最近雑誌などWeb上でも話題になり御存知の方も多いと思うが、maxにもバージョン5から搭載された。
実はこのGI max 5 の兄弟的ソフトのAutodesk VIZ 4にひと足先に搭載されてデビューを飾っていたのだが、VIZ 4に遅れること約5ヶ月 max 5にも搭載された。
max 5のGIはVIZ4のGIの単なる焼き直しではなく'アドバンストライティング'という新しい言葉で表現されている。
その内容は'ラジオシティ'と'ライトトレーサー'だ。'ラジオシティ'に関してはベースとなった'Lightscape'というラジオシティエンジンを搭載する代表なソフトの新化版であるのは御存知だったであろうか?
この'Lightscape'もいまだ現役のソフトであるが、(販売はしていない。使用しているユーザが比較的多いという意味で。)下記のような理由からメインストリームからは離れつつある。

・今後バージョンアップが無い。
・デュアルCPUに未対応
・最新ペンティアムプロセッサに対応していない。
・UNDOが1回のみ
・モデリング機能が無い
・ラジオシティの計算に非常に時間がかかる。
などなど…
ただし、決まった時の画像品質は未だに特級クラス!!
(Lightscapeからmax 5へのクロスグレードが設定してありますのでご参考に!)

ここで、ラジオシティの簡単な概念を紹介しよう。
1980年に'レイ・トレーシング法'( ray tracing algorithm )と呼ばれる画像生成アルゴリズムが発表され、写真に近い画像制作が行えるようになったが、その反面あまりにもリアルすぎる硬い表現のCGであった。
そして4年後の1984年に'ラジオシティ法'( radiosity algorithm )が発表され、光の2次反射以降を計算し、間接照明効果を表現できる新しいアルゴリズムが世に出たが、当時この手法を計算するには、家庭用普及型のPCでは'ラジオシティ計算'にかなりの時間を必要とした為、設備の充実している一部の研究機関や大手プロダクションのみであった。
最近になってWS機などが低価格化して普及するに至り、そのアルゴリズムを手軽に利用できるばかりでなく、max 5に搭載されている改良された計算方法によって、デザイン検討レベルで利用できるスピードを実現するに至った。

サンプルとして下図Aを見ると・・・この画像は max 5以前のレイ・トレーシング法で制作したもので、2次反射以降の計算を行わないため光源からの直接光が当たっている部分のみしか確認することができないが、下図Bでは max 5のラジオシティ法を使用したものなので間接光の計算や特徴である柔らかい影の表現が見える。
つまり、'レイ・トレーシング法'では「視線を追いかけて物体の明るさを決定」しているのとは逆に'ラジオシティ法'では「物体が放出する光エネルギーから物体の明るさを決定している」ので、光線の2次反射、屈折、ぼやけた影の表現が可能になっている。

'ラジオシティ'の他には乱数を用いてシミュレーションを行うモンテカルロ法や最近では2パスで生成するフォトンマップ法などがありますが私はこの3種全てをひっくるめてGI(グローバル・イルミネーション)と考えています。

A   B

'ラジオシティ'はこのくらいにして、もうひとつの(モンテカルロ法を用いた)'ライトトレーサー'は2次反射以降を計算するレイトレーシングアルゴリズムを応用したGIシステムである。
専門的知識があまり必要でなく、建築で言えば外観パース制作時には非常に高品質な画像を
制作することが可能で、その機能を使った応用で、IBL(イメージベースドライティング)画像まで
制作できる。
いずれも、言葉では伝わりにくいと思うので後ほど画像とともに解説しよう。

●環境

皆さんのマシン環境はいかがであろうか?
私自身も制作で使用しているのは、ペンティアムVの933Mhz Dual 1024MB RAMからペンティアムXeon2.2Ghz DUAL 2048MB RAMのワークステーションなどであるがこの春にはペンティアム4も3.2Ghzになるようなので気になるところだ。
さて、読者の中にはGPUは?と思われる方がいるかもしれないが、今回私の解説するラジオシティ入門ではグラフィックエンジンの性能はさほど影響はないので割愛させていただいた。
discreetではmax 5の動作環境は
OS: Windows XP Professional, Windows 2000
ハードウェア: CPU: 300MHz以上のIntelまたはAMDコンパチプロセッサ
(デュアルIntel Pentium 4プロセッサまたはデュアルAMD Athlonシステム推奨)
RAM/スワップ領域:256MB以上のRAMおよび300MB以上のスワップスペース
(1GBのRAMおよび2GBのスワップスペース推奨)
ビデオカード:1024×768×24ビットカラーをサポートするグラフィックスカード
(OpenGLおよびDirect3Dハードウェアアクセレータをサポート、
32MB以上のVRAM、 24ビットカラー、3Dグラフィックスアクセラレータ推奨)
Windows対応のポインティングデバイス(Microsoft社Intellimouseに最適化)
DVDまたはCD-ROMドライブ
というように推奨しているが、始めカタログでRAMの推奨「1GB」を見たときには正直驚いた。
ただ、筆者もmax 5のラジオシティを使うにつれ、メモリは積めるだけ積んだほうが結論的には
良いことを経験しているので、特にラジオシティを使い画像を制作する場合は推奨値に近くなるようにしたい。
あと、 max 5 はペンティアム4に特化されておりさらにデュアルCPUマルチスレッドにも対応しているので今後新マシンを導入予定の方にはデュアルマシンを選択することをお勧めする。

●ラジオシティ

日本語版max 5が発売されて数ヶ月経過するがmax 5のラジオシティを使用した画像やムービーは
まだ、あまり目にしていない…
このラジオシティ入門編チュートリアルでは筆者が見つけたmax 5ラジオシティ攻略のコツなどを
ご紹介したいと思うのでユーザーの皆さんのスーパーフォトリアル画像制作のお手伝いの近道となれば幸いにおもう。

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